高段者の中盤25

下図は矢倉調の将棋ですが、先手は無理矢理矢倉を目指すような形。
今、後手が角交換してきたところですが、先手は工夫を見せてくれました。


▲7五歩!△6四歩▲7九玉

▲8六歩△4二角▲6八角が部分的な定跡ですが、先手であることを考えるとやや消極的でしょうか。

そこで歩を打たない▲7五歩がおもしろい手。△8六歩▲7六銀△8七角は▲85歩と受けて大丈夫。
実戦は▲7五歩△6四歩▲7九玉以下、△6三銀▲7五銀△3一玉▲7七桂△2二玉▲8五歩と進みました。

図のように治まってしまえば玉頭の厚みが素晴らしく先手ペース。実戦は先手が押し切り、中盤の工夫が活きた一局でした。

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